Wi-Fiはビジネスやプライベートなど、さまざまなシーンでインターネットを利用する人にとってなくてはならないものです。
とくにホテル滞在中は、動画視聴やSNSの投稿、Webミーティングなどインターネットを利用する機会が増える人も多いでしょう。
インターネットは今や生活には欠かせない物となっており、ビジネスホテルやリゾートホテルでは、Wi-Fiを提供している施設が増えています。
しかし、高級ホテルだからといって、通信速度が速く安全性が高いとはかぎりません。
本記事では、ホテルにあるWi-Fiの利用手順をはじめ、接続できないときの対処法やWi-Fiがない場合のインターネット利用する方法について紹介します。
ホテル滞在中にWi-Fiを利用したい人は、ぜひ参考にしてください。
Wi-Fi接続前に知っておきたい基礎知識

Wi-Fi接続前に知っておくべき基礎知識として、SSIDとパスワードがあります。
SSIDとは、アクセスポイントを識別するためのもので、Wi-Fiの名前にあたるものです。
パスワードは、Wi-Fiを接続する際に必要となる暗証番号(パスワード)となります。
SSIDとパスワードは、フリーWi-Fiでも自宅のWi-FiでもWi-Fiを接続する際に必要となるため、覚えておいた方がよいでしょう。
SSIDやパスワードを確認できる場所は、ホテルによってさまざまです。
各部屋でWi-Fiが利用できる場合は、部屋の目につく場所に掲示しているか、チェックインの際にカギと一緒に案内される場合が多いです。
ロビーやラウンジなど限られた場所でのみ利用できる場合は、壁など一般的に目につくところに掲示してあります。
SSIDとパスワードは、ホテルのWi-Fiへ接続する際かならず必要となるため、分からない場合はフロントへ確認しましょう。
ホテルのWi-Fiに接続する方法

ホテルのWi-Fiは、基本的に滞在中は無料で利用できます。
パスワードを入力するだけで利用できるものも多く、比較的簡単に接続が可能です。
そのため、日常的にフリーWi-Fiを利用している人であればホテルのWi-Fiは容易に接続できます。
一方で、普段フリーWi-Fiを利用していない人には、接続が複雑に感じる場合もあるでしょう。
しかし、1度Wi-Fiの接続方法を覚えておくとさまざまな場面で便利です。
ここからは、パソコンとスマートフォン、ゲーム機をホテルのWi-Fiに接続する手順を紹介していきます。
パソコンの接続方法
パソコンにホテルのWi-Fiを接続する際は、以下の手順で行います。
- デスクトップにあるネットワークアイコンをクリックする
- Wi-Fiをオンにする
- ネットワーク一覧からホテルのSSIDを選択する
- パスワードを入力する
- 接続したSSIDの下に接続済みと表示される、Wi-Fiアイコンが表示される
- 接続完了
Windowsの場合トップ画面の下にあるタスクバーの右側に、Macは画面上のメニューバーにWi-Fiアイコンがあります。
パソコンの機種によっては、Wi-Fiアイコンの場所が上記と異なる場合もあります。
トップ画面でWi-Fiアイコンを見つけられない場合は、設定よりWi-Fiへの接続も可能です。
iPhoneの接続方法
iPhoneにホテルのWi-Fiを接続する際は、以下の手順で行います。
- 「設定」をタップする
- 設定にある「Wi-Fi」をタップしオン(黄緑)にする
- ネットワーク一覧からホテルのSSIDを選択する
- パスワードを入力する
- 接続したSSIDがネットワーク一覧の上部に表示されチェックマークがつく、スマホ画面の右上(電池残量アイコンの横)にWi-Fiアイコンが表示される
- 接続完了
Wi-Fiがすでにオンとなっている場合は、ステップ3「ネットワーク一覧からホテルのSSIDを選択する」からの手順となります。
iPhoneに限らず、iPadも同様の手順でWi-Fiの接続が可能です。
Androidの接続方法
AndroidのスマートフォンにホテルのWi-Fiを接続する際は、以下の手順で行います。
- 「設定」をタップする
- 設定にある「ネットワークとインターネット」をタップする
- 「Wi-Fiとモバイルネットワーク」をタップし、Wi-Fiをオンにする
- ネットワーク一覧からホテルのSSIDを選択する
- パスワードを入力する
- 接続したSSIDがネットワーク一覧の上部に表示され、SSIDの下に接続済みの表示がでる、画面右上にWi-Fiアイコンが表示される
- 接続完了
Androidの場合、「ネットワークとインターネット」や「Wi-Fiとモバイルネットワーク」などの表示が機種によって異なる場合があります。
Androidのタブレットも、同様の手順でWi-Fiに接続が可能です。
Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)の接続方法
Nintendo SwitchにホテルのWi-Fiを接続する際は、以下の手順で行います。
- HOMEメニューより「設定」を選択する
- 「インターネット」の「インターネット設定」を選択する
- 見つけたネットワークからホテルのSSIDを選択する
- パスワードを入力する
- 「接続しました」と表示される
- 接続完了
Nintendo Switchは、フリーWi-Fiへの接続が可能です。
Wi-Fiに接続すると、オンラインでのプレイやYouTubeの視聴などができるようになり、楽しみ方が倍増します。
ただし、Nintendo Switchはメールの送受信ができないため、メール送信による登録が必要なWi-Fiへの接続はできません。
ホテルのWi-Fiが接続できない原因と対処法

ホテルのWi-Fiは、SSIDとパスワードが分かれば比較的簡単に接続が可能です。
Wi-Fiがあると滞在中に動画視聴やSNS投稿などが楽しめて、有意義な時間を過ごせます。
しかし、いつも使っているWi-Fiではないため、接続できないといったトラブルが発生する場合もあります。
接続ができない場合は、フロントに連絡する方法もありますが、忙しい時間帯はすぐに対応してもらえない可能性が高いです。
ホテルのWi-Fiを利用する場合は、接続できないときに自分でできる対処法を知っておくとよいでしょう。
パソコンの場合
パソコンとホテルのWi-Fiが接続できない原因は、パスワードの入力ミスである場合が多いです。
入力モードを確認し、パスワードの表示が可能であれば、表示しながらパスワードを入力するとよいでしょう。
パスワードに間違いがないのに接続できない場合は、以下の方法を試してみてください。
- パソコンの再起動
- ネットワーク診断をしてみる(Windowsの場合)
パソコンの再起動で、接続できないトラブルが解決する場合があります。
使用しているパソコンがWindowsの場合、ネットワークの問題を診断して解決してくれる機能があります。
ネットワーク診断を行う手順は、以下の通りです。
- タスクバーの右側にあるWi-Fiアイコンをクリック
- ネットワーク一覧の下にある「ネットワークとインターネットの設定」をクリック
- 「ネットワークのトラブルシューティングツール」をクリック
他にも、ノートパソコンの無線スイッチやセキュリティソフトが原因の場合もあります。
無線スイッチが本体の前面や側面についている場合は、無意識にさわってしまうケースもあるため、一度確認してみるのが適切です。
スマートフォンの場合
スマートフォンとホテルのWi-Fiが接続できない場合は、Wi-Fiがオンになっているかをいま一度確認してください。
スマートフォンは、気付かぬうちにWi-Fiがオフになっていたり機内モードになっていたりする場合があります。
多くの場合は、通知が来た際やスマートフォンを閲覧している際に、意思に反してWi-Fiや機内モードをタップしてしまうのが原因です。
Wi-Fiがオフになっていたり機内モードがオンになっていたりすると、Wi-Fiが接続されません。
Wi-Fiや機内モードを確認したうえで改善されない場合は、以下の方法を試してみましょう。
- パスワードの再入力
- スマートフォンの再起動
パソコン同様に、パスワードの再入力や再起動でトラブルが改善できる場合も多いです。
スマートフォンとWi-Fiが接続できない場合は、上記の方法を試してみるとよいでしょう。
対処法を試しても改善されない場合
ここまでに紹介した対処法を行っても接続できない場合は、ホテル側に問題がある可能性が高いです。
対処法を実践しても改善できない場合は、以下の行動に移すのが適しています。
- ロビーやラウンジなどへ場所を移して接続してみる
- フロントに連絡する
チェックインが集中する時間や夜の時間帯は、ホテルのWi-Fiを利用する人が多くなります。
アクセスが集中して接続できない場合は、場所を移動して別のWi-Fiに接続すると利用できる可能性もあります。
SSIDとパスワードがあっているのに接続できない場合は、再起動を行い、それでも改善できない場合はフロントに相談してみましょう。
フロントに相談すると、別のアクセスポイントを紹介してもらえる場合もあります。
ホテルにあるWi-Fiの通信速度が遅い原因

Wi-Fiの通信速度が異常に遅いと、動画視聴やSNSへの投稿がスムーズにできず、イライラの原因になります。
ホテルにあるWi-Fiの通信速度は、施設ごとに大きく異なります。
Webミーティングなど仕事での利用を考えている場合は、事前にホテルへWi-Fi通信速度の確認を済ませるのも重要です。
ホテルにあるWi-Fiの通信速度が遅い原因は主に、以下の4つです。
- Wi-Fiルーターの規格が古い
- 利用している人が多い
- 電波が届きにくい場所
- 電波干渉による影響
原因によっては、場所の移動などで簡単に通信速度を改善できる場合もあります。
それでは、通信速度が遅くなる原因を1つずつ確認していきましょう。
Wi-Fiルーターの規格が古い
Wi-Fiには規格があり、規格が古いほど通信速度が遅くなります。
この場合、通信速度を上げるには新しい規格への機種変更が必要です。
そのため、Wi-Fiルーターの規格が通信速度を落としている原因である場合は、ホテル利用者には改善できる方法がありません。
ホテルにあるWi-Fiの通信速度は、利用者の滞在中の満足度にもつながります。
お客様の声としてWi-Fiの通信速度が遅い旨を伝えることが、改善への近道となるでしょう。
さらに、Wi-Fiルーターの規格が古い場合は、セキュリティ面が軟弱である可能性があります。
時間帯や場所を移しても通信速度が遅い場合は、規格が古いと考えられるため、使用を控えるのが適切です。
利用している人が多い
Wi-Fiは接続している機器が多いほど、通信経路が混雑し、通信速度が遅くなります。
一般的に、Wi-Fiは同時接続できる端末の台数に上限があります。
Wi-Fi利用者が多い夜の時間帯やチェックインが集中する時間帯は、Wi-Fi速度が一時的に遅くなる場合が多いです。
ホテルによっては、部屋のWi-Fiが遅い場合、利用者が少ない別のWi-Fiを紹介してくれる場合もあります。
他にも、ロビーやラウンジなど大人数の利用が想定される場所のWi-Fiは、同時接続できる台数が多いWi-Fiを使用しているケースが多いです。
そのため、利用者が多い時間帯に通信速度が遅くなった場合は、ロビーなどへ場所を移動するかフロントへ連絡して別のWi-Fiが利用できないか確認するとよいでしょう。
電波が届きにくい場所
Wi-Fiは、ルーターとの距離が遠いほど電波が届きにくくなるため、通信速度が遅いです。
他にも、ルーターと機器の間に壁や床、扉など障害物があると電波が弱くなってしまいます。
そのため、ホテルは構造的にどうしても通信速度が遅くなる傾向があります。
各部屋にルーターが設置されていない場合は、電波の届きにくさが原因で通信速度が遅くなっている可能性が高いです。
このような場合は、場所を少し移動するだけで安定性が改善されるケースもあります。
電波干渉による影響
Wi-Fiの通信速度が遅い原因として、他機器との電波干渉による影響があります。
電波干渉とは、Wi-Fiの電波が他の家電製品の電波とぶつかり合い、お互いに影響が出ることです。
Wi-Fiと電波干渉を起こす可能性があるものは、以下の家電製品が挙げられます。
- 電子レンジ
- ワイヤレスキーボード
- ワイヤレスマウス
- ワイヤレス充電器 など
Wi-Fiは、ワイヤレスキーボードやマウスなどBluetooth機器と電波干渉を起こすケースが多いです。
電波干渉が原因で通信速度が遅い場合は、電化製品の電源を落とすと安定性を改善できます。
ホテルのWi-Fiがない場合にインターネットを利用する方法

ホテルのWi-Fiは、無料で容易に利用できるため、利便性に優れたサービスです。
しかし、必ずしもホテルにあるサービスではありません。
ホテルにWi-Fiがあるかは、ホテルの公式サイトや電話による問い合わせで確認するとよいでしょう。
ホテルにWi-Fiがある場合でも、不特定多数の人と回線を共有するため、セキュリティ面における安全性は低く通信速度も不安定な場合が多いです。
そのため、仕事としてインターネットを利用する場合やネットショッピングをする場合には、ホテルのWi-Fiの利用を控えるのが適切です。
ここからは、ホテルで安全にインターネット環境を整える方法について解説していきます。
有線LANを利用する
ホテルでは、有線LANを使用できる場合が多いです。
有線LANはWi-Fiと比較すると通信速度が安定しており、安全性にも優れています。
しかし、LAN構成はホテルによってさまざまなため、必ずしも安全とは言い切れません。
セキュリティ対策として、重要情報の入力やファイルの共有は控えた方がよいでしょう。
ホテルルーターを使用する
ホテルルーターとは、ホテルの有線LANポートへの接続でWi-Fi環境を構築できる小型のWi-Fiルーターです。
不特定の人が利用するホテルの回線を利用するものの、自前のルーターを中継するため、セキュリティを強化できます。
ホテルルーターは、高速通信が可能なものやコンパクトなものなど種類がさまざまです。
出張などで頻繁にホテルでインターネット利用する人は、1つホテルルーターを持っておくとよいでしょう。
ポケットWi-Fiを持参する

セキュリティ面の安全性が高く、安定した速度のインターネット環境を整えたい場合はポケットWi-Fiの持参が適しています。
ポケットWi-Fiとは、持ち運びが可能な小型のWi-Fiルーターのことです。
ポケットWi-Fiは1日単位でレンタルできるものや、利用料が日額500円以下のものもあるため気軽に利用できます。
レンタル料金は長期になるほど安価になる傾向があるため、長期出張における利用もおすすめです。
テザリング機能を活用する
持参しているスマートフォンが大容量データ通信プランの場合は、テザリング機能の活用が適しています。
テザリング機能とは、スマートフォンの通信を利用して、他の端末をインターネット接続する機能です。
テザリング機能は、使用しているスマートフォンの携帯回線を利用するため、安全性に優れたインターネット環境を整えられます。
大容量データプランにプラン変更する
頻繁にスマートフォンをフリーWi-Fiへ接続している人は、大容量データプランにプラン変更するのがおすすめです。
スマートフォンの利用プランには、大容量データプランや電話し放題などさまざまなプランがあります。
大容量データプランは月額利用料金が高額ですが、携帯回線でインターネット接続をするため、通信速度や安全性に優れたインターネット環境を整えられます。
さらに、テザリング機能を利用すると、他機器のインターネット接続も可能です。
一方で、インターネットの利用機会が月によって大きく異なる人は、大容量データプランにするとデータ量を使いきれずに損をする可能性もあります。
利用プランごとに月額利用料が異なるため、毎月のデータ使用量を確認したうえでプラン変更を検討するとよいでしょう。
フリーWi-Fiを利用する危険性

ホテルのWi-Fiに限らず、不特定多数の人が容易に接続できるフリーWi-Fiはセキュリティ面におけるリスクが高いです。
高級ホテルやリゾートホテルであっても、セキュリティの弱いWi-Fiが提供されている場合もあります。
とくに高級ホテルは富裕層が多く利用しているため、悪意を持った人に個人情報やカード情報を狙われるケースが多いのが実情です。
ホテルのWi-Fiを使用する際、想定されるリスクは主に以下の3つが挙げられます。
- 個人情報の漏えい
- 乗っ取りや偽サイトへの誘導
- コンピューターウィルスの感染
ホテルのWi-Fiを利用する場合は、危険性を理解したうえでの使用が重要です。
のぞき見や盗聴による個人情報の漏えい
フリーWi-Fiは、個人情報漏えいの危険性があります。
情報通信技術に詳しい人であれば、暗号化されていない通信内容は容易にのぞき見が可能です。
そのため、フリーWi-Fiを利用している際は、https化(暗号化)されていないサイトへはアクセスしないようにしましょう。
他にも、フリーWi-Fi使用中は安易にカード情報や個人情報を入力しないようにするのも重要です。
なりすましによる乗っ取りや偽サイトへの誘導
悪意のある人がホテルで提供しているWi-Fiと似たようなSSIDの、なりすましアクセスポイントを設置しているケースがあります。
なりすましアクセスポイントの目的は、盗聴やのぞき見、乗っ取りなどさまざまです。
誤って偽のSSIDに接続してしまうと、個人情報を抜き取られる危険性があります。
さらに、SNSアカウントの乗っ取りや偽サイトへ誘導される可能性も高いです。
接続する際に似たようなSSIDが複数ある場合は、悪意のある人によるなりすましアクセスポイントが含まれている可能性が考えられます。
なりすましアクセスポイントが疑われる場合は使用しないのが1番です。
公式Wi-Fiのアクセスポイントがわからない場合は、フロントに確認しましょう。
コンピューターウィルスの感染
多くの人が利用できるフリーWi-Fiは、セキュリティレベルが低いため、コンピューターウィルスに感染する可能性があります。
感染経路は、閲覧中のウェブサイトやダウンロードしたファイルからなどさまざまです。
コンピューターウィルスに感染してしまうと、端末が乗っ取られ遠隔操作されたり個人情報やデータが盗まれたりする恐れがあります。
フリーWi-Fi利用時のセキュリティ対策

ホテルのWi-FiをはじめとするフリーWi-Fiの危険性を知ると、使用を躊躇してしまう人も多いでしょう。
しかし、適切なセキュリティ対策の実施でフリーWi-Fiの安全性を高められます。
フリーWi-Fi利用時の効果的なセキュリティ対策は、以下の6つです。
- ホテルの公式フリーWi-Fiを利用する
- カギマークのついているWi-Fiのみ利用する
- httpsから始まるサイトのみ閲覧する
- VPNを利用する
- 自動接続をオフにする
- 接続中に重要情報は入力しない
フリーWi-Fiを利用する場合は、危険性を把握し意識したうえでの接続が重要です。
正式提供されているフリーWi-Fiを利用する
ホテルのWi-Fiを利用する場合は、大前提として正式にホテルが提供しているフリーWi-Fiを利用しましょう。
フリーWi-Fiの危険性でも説明した通り、情報の抜き取りや乗っ取りのため偽のWi-Fiを設置する悪い人物も存在します。
機器を偽のWi-Fiに接続してしまうと、さまざまな情報が抜き取られる可能性が高いです。
そのため、Wi-Fiを接続する際は正式にホテルで提供しているフリーWi-Fiへの接続が必須となります。
カギマークのついているWi-Fiのみ利用する
Wi-Fiのネットワーク一覧にあるSSIDの横には、カギマークがついているものがあります。
フリーWi-Fiを利用する際は、カギマークがあるもののみ利用するようにしましょう。
SSIDの横にあるカギマークは、Wi-Fiが暗号化によるセキュリティ対策が実施されている証しです。
暗号化されたWi-Fiのなかでも、「WPA2」や「WPA3」の暗号化方式を採用している場合は安全性に優れています。
パソコンで暗号方式を確認する方法は、以下の通りです。
- トップ画面にあるWi-Fiアイコンをクリックする
- ネットワーク一覧から対象のWi-Fiを右クリックする
- プロパティを選択する
- 「セキュリティタイプ」の項目にある表示を確認する
セキュリティタイプに「WPA2-パーソナル」や「WPA3-パーソナル」と表示されている場合は、安全性が高いです。
ただし、フリーWi-Fiを使用している以上、セキュリティ面のリスクは捨てきれません。
悪意のある人物がネットワーク上にいる場合は、情報をのぞき見される可能性があると理解しておきましょう。
httpsから始まるサイトのみ閲覧する

フリーWi-Fiを接続中に、ブラウザを使用する場合はURLが「https」から始まるもののみアクセスしてください。
httpsから始まるサイトへのアクセスを「HTTPS通信」といいます。
HTTPS通信は、端末とサーバー間の通信が暗号化されているため、のぞき見のリスクを軽減できます。
一方で、「http」から始まるURLは暗号化されていないため、通信内容を容易に盗み見される可能性が高いです。
そのため、フリーWi-Fi利用時はhttpから始まるサイトへのアクセスを避け、httpsから始まるサイトのみアクセスするようにしましょう。
VPNを利用する
フリーWi-Fiを利用する際は、VPNを利用して安全性を高めるのが適しています。
VPNとは、通信を暗号化するための仮想回路を構築し、セキュリティ面の安全性を高める技術のことです。
VPNサービスは、大きく分けて無料と有料のものがあります。
無料と有料では、セキュリティ面や性能の差が大きいです。
無料のVPNは、セキュリティが保証されていなかったり通信速度が安定しなかったりするものがあります。
フリーWi-Fiを利用する機会が多い人や、会社の情報など重要情報を扱う人は有料サービスの利用が適切です。
自動接続をオフにする
安全性の高いWi-Fiのみに接続するためには、自動接続をオフにするのがおすすめです。
自動接続をオンにすると、知らないうちに危険性が高いWi-Fiに接続してしまう恐れがあります。
以下のいずれかの方法で、意図しない接続を防止しましょう。
- Wi-Fi利用時のみWi-Fi機能をオンにする
- 特定のWi-Fiの自動接続をオフにする
Wi-Fi機能をオフにする方法は容易にできますが、使用するたびにオンオフを切り替える必要があるため、面倒と感じる人もいるでしょう。
さらに、Wi-Fiをオンにするのを忘れていてデータ通信量がオーバーしてしまう恐れもあります。
そのため、意図しない接続を防止するには、特定のWi-Fiの自動接続をオフにするのが適切です。
iPhoneの自動接続解除方法は、以下の通りです。
- 「設定」をタップする
- 設定にある「Wi-Fi」をタップする
- 「マイネットワーク」欄から該当のSSIDの右側にある「i」マークをタップする
- 自動接続をオフにする
Androidのスマートフォンの場合、以下の方法で自動接続をオフにできます。
- 「設定」をタップする
- 設定にある「ネットワークとインターネット」をタップする
- 「Wi-Fiとモバイルネットワーク」をタップする
- 該当のSSIDを選択し、自動接続をオフにする
Androidスマートフォンは、機種によって自動接続の解除方法が異なる場合があります。
上記方法で解除できない場合は、インターネットや説明書などで手順を確認してください。
接続中に重要情報は入力しない
ここまでに紹介したセキュリティ対策を実施している場合でも、フリーWi-Fiを使用している以上、セキュリティ面におけるリスクは付きものです。
クレジットカードの情報やログイン情報などの入力は、カードの不正利用やSNSの乗っ取りなどにつながる恐れもあります。
フリーWi-Fiに接続している間は、他人に見られたくないようなサイトの閲覧や重要情報の入力を控えた方がよいでしょう。
ホテルのWi-Fiは危険性を理解したうえで利用しよう
ホテルのWi-Fiは、無料で容易に利用できるため、利用者にとってありがたいサービスです。
しかし、不特定多数の人が利用するため、情報漏えいや乗っ取りなどのリスクが伴います。
自分たちができるセキュリティ対策を実施しても、100%安全とは言い切れません。
そのため、会社の情報やクレジットカード情報などを扱う場合は、ホテルのWi-Fiの接続は控えた方がよいでしょう。
安全性を高めたい場合は、ポケットWi-Fiやホテルルーターを持参するなど、独自でインターネット環境を整えるのが適切です。
ホテル滞在中は利用するシーンや目的にあわせて、快適なインターネット環境を整えましょう。